20水 75km、TSS106、三本ローラー3時間。雪が降っていた。

 朝起きたら雪が降っていた。日本でも指折りの豪雪地帯である津軽出身の私のDNAには、雪を見ると鬱になるようなプログラムが組み込まれている。というのも、雪の日の活動は生物としてまったくの無駄だからだ。2m近く雪が降っているときに活動しても、体温の低下や無駄なエネルギーの消費につながるが、エサなんて手に入らない。多大なエネルギーを投資してもリターンは皆無だ。したがって、雪が降ると鬱になり活動度が低下するというプログラムは、雪国の生存競争において非常に効果的である。
 しかしながら現代社会において、ましてや雪がめったに降らない京都においては、このプログラムは裏目に出る。朝起きて雪が目に飛び込んだその刹那、すべてのやる気が吹き飛び、雪が融けるまで行動をしないということを、半ば自動的に選択するのであった…。