白馬

1日目 3c 1.6*6 pr 4位
行田より、女子のレースよりさらに短い今回の白馬。皆私にとっては不利だろうと考えているよう。しかし自分に自分でネガティヴな暗示をかける奴は二流だ。よく本に書いてある。一流は最高の自信を持ち、ポジティブな期待を抱き、そして高い自己イメージを作る。私は勝てる気しかしないように暗示をかけ続ける。私の中の楽天家がこう囁く『京見だ。』集団をいじめたりアタックかけたりして最後に勝つ。それを10分強で済ます。まさしく京見だ。そう考えると勝てる気しかしない。スタート前集団を見渡す。正直覇気のあるようなのはそんなにいない。1人2人ぐらいか。レース開始。私は基本前に数人しかいない位置にいたから後ろのことは分からないが最初のポイント周が終わる頃には私を含めた5,6人に絞られる。4周目辺りに右コーナーで落車。叫ぶ日大。私は神に感謝した。その落車はスタート前一番覇気を感じたあの日大の足止めとなり、そして私に道を開けた。今になって思うといつから私は人の不幸を喜ぶような矮小な人間になったのか。人として小さい。そんな矮小な器では勝てるわけもない。私のことを棚にあげるようだが日大が叫んだ「ヘタクソ」も流石に転けた子に可哀想だろう。話をレースに戻す。私はこの日大から逃げることを覚悟する。決死の鬼ごっこだ。落車の前にいたのは2人。1人目にはすぐに追いつく。後ろで落車が起きて次の判断に迷っているよう。私はすぐにいらないと判断。1人目のスリップストリームを使って2人目に追いつく。正直2人目にも若干の不安が残るがなりふり構っているわけにはいかない。後ろでは鬼の追走がもう始まっているに違いない。私は2人目に叫ぶ。「逃げましょう」 この時ちょうど4周目が終わる。先頭交代しながら逃げを図るが気付けば共に逃げた仲間はもういない。男逃げスタート。どうやら死にそうな顔をして走っていたようだ。しかし向井田には楽しそうだったと言われた。正解だ。死ぬ死ぬと思いながら心の何処かで「エクスタシィ」と叫ぶ自分に気がついていた。後ろは協調がうまくいっておらず最終コーナーまで男逃げは決まる。しかし鬼もそう甘くはない。怒涛のロングスプリントで私を追い詰める。疲労と様々な感情で訳が分からなくなっていた私はその気配を最後まで感じ取れなかった。マインドフルネスがたりてなかったな。刺された。そう気付いた時にはもう死んでいた。結果4位。

二日目 3c 15m+3 rr 7位
いわゆる…花背。

続く。