中国サイクルチャンピオングランプリ

 今月初めのミーティングで、この試合は勝つこと、そして怪我しないことを目標にした大会であった。だが、授業が始まりバイトも忙しい中なかなか練習時間が確保できない中で臨んだ試合となった。当日は時間が取れなかったために試走なし。事前にyoutubeでコース動画を見たことと、先輩方のブラインドカーブが多いというお話でスタートはのんびりといった。序盤はだれか下りのうまい人についていこうと考えて集団の中で走ったのだが、どうも周りがみな危険な匂いがしたので2つ目くらいの上り返しで一気に前に出た。下りは怖かったが、先導のバイクと、「こけそうでこけないコース」という岡本さんの言葉を信じて下った。これがまあ案外いけちゃうわけだ。下りが一段落したあたりで後ろを振り返ると一人しかついてきてない。まああの集団ではなかなか下れないと思う。そのまま二人で頑張っていこうとしたのだが、コース中盤の橋のあたりで後ろがちぎれ、ここから独走体制。バイクのおっちゃんがしきりに後ろとのタイム差を教えてくれ、離せていたのがわかったので、上りは踏んで、下りは楽に下った。これはいけるかな、と思ったが、ゴール前の緩やかな上りの直線でチェーンがインナー側に落ちた。後ろとは30秒くらいあると思っていたので、落ち着いて直そうとするも、これがなかなかうまくいかない。直ったころにはたくさん人が前を走っていた。この時点では、これで一地位になったら完全勝利やなあ、とかおもってたけど、集団で逃げられると追い付けない。バイクのおっちゃんは前との差を頻繁に教えてくれて、応援してくれた。ええ人やわ。危ないのは分かっていたが、なんとか先頭に追い付きたかったので、下りでいくつかの集団を抜かした。タイム差は縮んだと思うが(直線で集団が見えたので)、追い付けなかった。2周目の終盤で先頭集団から一人こぼれ、おっちゃんが「ここで追い付けんかったらもう無理やで」というので、最後の力を振り絞ってこの一人を抜かして8位でゴール。
 この試合は学ぶことが多かった。1つ目は、自転車の実力には運と整備能力が含まれること。これが今回は一番大きい。2つ目は、タイヤはいいやつを使うべきこと。決戦ホイールについているタイヤは練習用とは全然違う。3つ目は意外と自分は下れたこと。いつも花脊や京見ではブレーキを手放せず、下で人を待たせているが、京見や花脊はどうやら関係なさそう。4つ目は、一人で走るのはしんどいこと。今回のレースの8割3分くらいは一人だったが、やはり平坦は人とはしりたいなあ。5つ目は今までの限界を超えたこと。最後に1人抜かすときに今まで感じたことのない底力を腹筋から感じた。ここ一カ月半くらいの筋トレの成果だと思うが、102%くらいの力が出た気がする。これからの上達のカギは上半身の使い方の気がする。
 勝てるレースで勝てなかったのはくやしいが、エントリー代も分くらいは勉強できた。