Tour de 熊野  3,4日目と全体

6/3 2ndステージ パレード10km + 109.3km (ラインレース!)
スタートから25km地点にホットスポットがあり、そのままKOM1に向けての上りが続くため、序盤からハイペースでのレース展開が予想される。大きいのぼりはKOM1〜3(それぞれ、30km、50km、90km地点にある)の3つのみだが、道が細くテクニカルなくだりがあり、毎年落車する選手が大変多い。チームカーに乗るなら酔う覚悟はした方がいい。補給地点は70km地点のゆるいのぼりのところにのみ用意されている。
コース自体は4日間の中で1番きついが、集団がこまかく分かれるため完走は狙えそうだ。先頭から15分遅れまでは大丈夫らしい。

この日も晴れ。
パレードランのスタート地点に駐車場があり、ありがたいことに各チームごとにテントもはってある。この場所は「熊野倶楽部」と検索したら、ナビに出てくるはず。前日のうちに設定しておきたい。
チームカーの順番が前日の成績で17→19へ。
この番号ステッカー(とリザルト)は、前日の晩に審判が宿に持ってくるから必ず前日のうちに貼っておく!!!!!

出走は藤田のみであったが、ラインレースのため用意するボトルは多い。
山岳ステージであったが、初めての補給地点は70km、前日のレースからしてもチームカーからボトルをもらうのは困難と判断(間違ってた)したため、ロング2本を積んでもらうことにした。中身はそれぞれ水とハーフ。その他に、チームカー用に1本、リアルスタートの前に飲むよう1本(これはチームカーに積む)、補給地点に4本、ゴール後用に2本を用意。
補給地点にはシャトルバスも出ているが、今回は補給する4人(わたし+前日にdnfになった選手3人)はハイエースで行くことにした。行くタイミングはだいたいパレードスタートの10分前、シャトルバスの後ろにみんなでついていけばいい。ちゃんと車をとめるスペースはある。予想通過時刻の2時間前に着く。補給地点へ先回りする車の隊列が見られるのもこの日ならでは。着いてからはみんなで熊野の実況と、埼玉のTTTの結果を見ながら過ごした。圏外になりながらも届くチームカーのメカニックからの実況もかなりありがたい。また、残りの選手2人はスタートを見届けた後に練習に行き、ゴールまでに戻ってきて待ってもらう予定だ。

レースはというと、藤田は前日の宣言通りに集団前に位置し、リアルスタート直後のアタックにも反応できる位置にいたが行かなかった。KOM1の手前で逃げが決まり、予想通り集団もハイペースでKOM1をクリア。このとき藤田はまだ集団にいた。しかし、下りに入ってもペースは落ちないどころか、逃げを追うためにペースが上がり、集団はばらばらに。だんだんと遅れていきながらも7人の集団を見つけてKOM2を通過した。

同じころ、補給地点では予想通過時刻の30分前になり、補給を冷やす必要があるのでサポート班は準備し始めた。4本ともハーフにして、前日の失敗から4ヶ所で待つ作戦。
1番大きな集団ではないものの、シマノの選手を数人含むグルペットで走っているという情報が入ってきた。後から分かったがこの後ろにももう1つグルペットがあった。(山奥でコミッセールの無線も入ってこなかったらしい)
逃げの5人が補給地点を通過するころ藤田はグルペットから遅れだした。5分後に集団が通過。さらに2分後、先頭から7分後に藤田が1人で通過。補給は取らなかった。どうやら、1人で走ってるからカーペーサーはできるし、補給ももらえたようだ。チームカーにもっとボトルを積んでおけばよかった。
藤田からさらに10分後に、Matrix佐野さんが1人で通過。先頭からは20分遅れているし、この後きっとすぐに切られたと思う。佐野さんがレース最後尾を走っているなんてどれだけ厳しいレースなのだろう。
藤田はこの後、後ろにいた人と合流し、レース最後尾の5人のグルペットで完走を目指した。

スタートにいたときからだが、補給を90km地点のKOM3を過ぎてすぐのところでも行っていいとの噂があった。コミッセールから何か言われたわけではなかったが、KOM3に行くと実際に補給をしている人たちがいた。千枚田がきれいに見えるところで我々も準備。
KOM3を通過する選手はみんなとてもしんどそうな顔をしていた。集団にいるからといって、みんな楽なステージではないことがよく分かった。
藤田はその後グルペットからも遅れ、レース最後尾で先頭から20分遅れでKOM3に1人でたどりつき、そこでdnfとなった。
昨年の話を聞く限り、この日は完走は大丈夫だと思っていただけに残念だった。後から分かったのだが、先頭のタイムは去年よりも7分早かったらしい。もしこれが去年だったら、先頭から13分遅れ。後は下るだけだったのに。こうして、西選抜からの完走者はいなくなってしまった。

走り終わった藤田に氷と水を持っていき、ゴール地点で待つ2人にも連絡。
ゆっくり休憩してから会場を後にした。

*感想*
テレビで見るロードレースはカメラでずっと追っているため一部始終を見ることができる。自転車競技部に入部したころは、周回コースで選手が見えない時間が嫌いだった。しかし、今回初めてラインレースでサポートして、選手よりも先回りして補給地点で待つのは、選手が見えない分サポートしてる感があってなんだかワクワクするものだった。
熊野前から続くのと熊野に入ってからの忙しさ+宿が弁天湯みたい+1人部屋with蚊だったせいで睡眠時間は短く、また眠りも浅かったのでこの日は疲労がすごかった。補給地点で手を伸ばして待ちながらも、足が地面についている感じがしなくてふらふらだった。もちろん、心配させないために選手にそんなことは言ってないが。

反省したのは、チームカーにそこまでボトルを用意しておかなかったこと。出走が1人だからといってあまり数を用意していなかったのが原因。全部で12本くらいは用意しておくべきだった。


6/4 3rdステージ 100km(10km×10周)10%程度の上りを含み、大きな上りは2つだが、海沿いなため風もある。
1stステージを完走できても、この日完走するのはまた難しいらしい。

天気はまた晴れ。ずっと晴れている。が、この日は風があったため日陰にいると涼しく感じた。23度ほどらしい。
スタートして5km地点からアンカーのモニエが逃げ始め、そのまま95kmを1人で逃げ切りゴールした。集団とのタイム差は最大2分ほど。途中10人ほどの追走ができたが、モニエに追いつくことはなかった。

西選抜からの出走者がいなかったため、チームカーが後ろをついていくことが許されない。みんな見学にまわった。S/F地点には巨大スクリーンがあるのでそれでレース全体を見る人もいた。
自分はというと、UCIのレースに参加させてもらうなんてめったにないチャンス。無駄にするわけにはいかない。補給地点に堂々と入って補給のプロたちを見学させていただき、お話もうかがった。MatrixとBlitzenのお姉さんと話して、なかなか答えの出なかった補給のコツのヒントをいただいた。
今まで後輩に間違ったことを教えてきたが、今回でた答えはこんな感じ

◆補給のヒント◆
・ボトルは横からしっかり持つ。特に女子は
男子は上から持ってもいいけど、女子の力だとはじく可能性がある
・選手がどんな速さでもボトルは止めて待つ
・ボトルがつかまれたら、後ろに流しながら離す
・選手が取ったか気になっても絶対に後ろは振り返らない

これは選手からしたらどうなんだろう…
取る側のコツも誰かに聞いておけばよかった。

(・コーラは血糖値が上がるからラスト30kmくらいからがいいらしい)


〜全体を通して〜
主にしていたことは、
・補給、ボトル洗い
・スケジューリング
・etc (項目分けるくらいはあったけど…)

昨年は洗濯もしていたみたいだが、今年はしていない。安全ピンも初日に数本とめたくらい。補給のこと、こんなに書いてるけどボトルは1本も渡してない笑
わけあって流れで…(中略)…責任ある仕事をやらせてもらうのはやっぱり楽しい!

ステージレースは毎日走る選手ももちろん大変だろうけど、サポートも結構大変だった。レースが終わったら、次の日のレースの場所や要項を頭にたたきこむ。初めてのレースで読んでも分からないことだらけ。

分からないことがあれば、自分で勝手に判断せずに周りに聞けばいい。みんな絶対に教えてくれる。2ndステージの補給地点追加の情報も仲良くなった人から教えてもらった。

今は来年も行きたいという気持ちと、後輩にもこのような大きいレースに行ってほしいという気持ちの両方があるけど、もっとレースのこと勉強してもらわないと推薦できないね笑


最後になりましたが、今回、熊野に行くにあたってお世話になった皆様に感謝申し上げます。
大変貴重な経験をすることができました。