2019TTT〜第9回TTT練習5/18@今津〜

・5/13〜5/19の1週間方針(詳細はこの時期の各自練習日誌参照)


今週はレース前最後の追い込みです。
出来る限りバイクトレーニングに集中し、限界まで追い込みましょう。
FTP/AC領域を強調したプランです。
水曜日と土曜日がブレークスルーワークアウト。
体調を整えて挑みましょう!
食事を摂る時間もトレーニング開始時間から逆算して最適化しましょう。
今週から若干ボリュームは減らします。
ダッシュボードで今までのトレーニングデータを見直して、だいたい20%ぐらいトレーニングを減らします。
強度は下げてはいけません。
例: 15時間750TSS乗っていたら12時間600TSS程度
10時間500TSS乗っていたら8時間400TSS
今週集中すべきはFTP/ACのトレーニングです。
体力的に余裕のある選手は、全てのプランを遂行。そうでない選手はFTP/ACの日に集中して他をカットしてください。
水曜日も出来れば一緒に行った方が良いです。
RBで。
もし全員揃わなくても複数で行ければ、走りの特徴が分かるので行ったほうが良いです。



・5/18メニュー


WU: 30分エンデュランスペース(Power Z2,HR Z2,RPE2-3)で行い間に3 x 1分の高回転走を入れて足を目覚めさせよう。

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MS1: 1 x 30分 エンデュランス
ケイデンス:自由
地形:平坦〜ゆるい登り
軽い先頭交代。
フォーメーションの確認。
どんどんペースが上がってしまわないように注意。脚が自然に回りだして少しずつペースを上げる程度。
20分流し

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MS2: 2 x 20分 FTP
ゼロ発進。
踏める選手は長め(>30秒)に引くように。
そうでない選手は20秒程度
最後の一人は<10秒。
フィニッシュした時に全員が同じぐらい疲労しておくこと。
バラバラになったら失敗。
1本目は4人全員が同時フィニッシュできるように先頭交代を調整。
2本目は3人を残してフィニッシュ。
昨年の美山TTTの優勝タイムが22分程度。
美山をイメージして走ること。
レスト: 20分
20分流し

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MS3: 10-15分 FTP
ゼロ発進。
時間が短い分、MS2より必ず速いスピードで。
出来る限り4人でフィニッシュするように。
もし切れてしまったら4人目の選手はLapボタンを押すこと。

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CD:10-15分アクティブリカバリーレベル(Power Z1, HR Z1, RPE <2)で。
本番までに60kmTTをする必要はそれほどない。
それよりも何度もスタート&フィニッシュを経験しておくべき。
60kmを1回行うなら、15kmを4回行った方が良い。

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TTマシンで。全員TTマシン/TT仕様に乗れるのがベスト。
道が悪くなければ車輪も決戦仕様で。
TTマシンは構造が特殊で壊れやすいので整備は充分に。
自信がなければバイクショップに金を払ってでも完璧な状態にすべき。

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TTマシンはノーマルバイクよりも事故が多く、また事故を起こした場合はダメージがより大きいことが多いです。
それだけに安全には充分な注意を払うこと。
もしTT用ヘルメットを持っていて試したい場合は試しても良いですが、ノーマルヘルメットよりもずっと音が聞こえにくいことを意識しておくべきです。

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今日はDHバーを使いながらの先頭交代に慣れましょう。
安全第一! 真っ直ぐに走るのが大切。
「当たり前だ」と思うかもしれませんが、意外に出来ていない選手が多いです。
TTTでは特に大切ですし、普段からシッティングは勿論、ダンシング、後ろを向いたり横を向いても真っ直ぐに走れることを意識しましょう。
また広い道でも最短距離を走るためにまっすぐ走る技術は大切です。




・感想、データ(福原)


今日はとにかく風の強い日でした。しかもこの風が厄介者で、横から突風が吹くこともしばしば。木田と向井田はエアロメットで練習する予定でしたが、安全確保のため通常のヘルメットで行いました。私と新谷も通常のヘルメットです。

私は今回が初ディープでした。前輪Light Weightのリムハイトは55くらいだと思います。後輪は中田さんからお借りしているカーボンリムのものです。
他の3名は前輪ディープリム後輪ディスクで先週と同様でした。


上述の通り、横風が非常に強く、最初のエンデュランスは煽られたりフォーメーションが決まらなかったりしてかなりストレスフルな時間でした。そして強風の中でペース感覚が狂い、エンデュランスの時点でも全体としてかなり無駄の多い走りでした。


エンデュランスの後、動画撮影をしてくれていたサポートカーが脱輪し、長時間練習を中断しました。横風の危険もあったので、ここでわざわざ怪我と機材損傷のリスクを負わなくてもよいだろうという判断で、一時は帰宅しようと考えました。しかしせっかくのTT練習だからということ、横風が多少マシになったことを勘案して残りのメニューをこなしました。


横風がマシになっても強風であることには変わりなく、20分走の往路は追い風、復路は向かい風でした。丁度本番のTTTのような風向きでした。


20分走1本目は、私がついつい踏みすぎたのが原因で3人が後ろで休めなかったようです。新谷は向かい風区間に入って早々につきいちになりましたし、木田もゴール手前で1度千切れかけました。先ほども書いた通り、どうしても向かい風の中でペース感覚がいつもと違ったことが大きな要因だったように思います。それから、私と他3名の機材差が先週ほどなく、先週と同じかそれ以上に踏んでしまったので後ろは辛かったのだと思います。

1本目はうまくいかなかったので、全体の雰囲気も悪く、とにかく私が抑える(他の3名も出せる出力で踏む)ことを意識することにしました。


20分走2本目は出来るだけ長めに引いて、3名が後ろで回復できるように努めました。後半で私自身垂れてしまいましたが、タイムは1本目よりも良かったです。


最後のFTP10分走は全員が最後まで回せるように意識しました。コースは先週と逆でした。これは風向きが先週と真逆に近かったためです。先週に引き続き今週も向かい風区間で行いました。距離はほぼ同じのはずです。
この10分走で良かったのは、新谷が最後に引き切るタイミング、木田がゴール前で距離から逆算してグッドタイミングで先頭交代したところです。新谷は、まさに今、というタイミングで引き切ってくれました。また木田は最後に3人目としてもがく余力を考えて先頭交代してくれました。この2点はそれまでの反省点だったので、今日の反省を今日のうちに修正できたのは非常に良かったと思います。


天気予報によると今日は風速5mだったようです。ただTTT本番はこのくらいの風も想定されるので、その意味で今日の練習は有意義だったと思います。

*別途動画あり


http://tpks.ws/TYK7RY3G744GRTI4FEYTRMETSU



→中田コーチコメント

*今後のトレーニン
昨日のトレーニングで最後の追い込みは概ね終了です。

今日からは調整です。
今から長距離を何度も乗り込んでもあまり効果的ではないです。一方高い強度のトレーニングは調子を上げてくれます。
クリテを走った次の週に調子が良かった経験がある選手も多いと思います。

火曜日のトレーニングは限界まで行かずに、調子を作るのが大切です。

調子を上げるのはいつも強度!

火曜日はSSTをいつもより10-15W低めで行い、VO2Maxはしっかり強度を上げます。

またトレーニング全体を出来るだけコンパクトにして切り上げるのがコツです。

レーニングを短くする分、ベッドに居る時間を増やすべきです。

https://photos.app.goo.gl/QXAt3QNJGRbkFU2g8


・動画に対するコメント


良いですね!

合宿の時よりも更に良くなっているように思います。
真っ直ぐ走れているし先頭交代も慣れてきている印象があります。

殆ど完璧なのであえて何かを書くとしたらですが、下記に記載します。

———
・ライン取り
路面の凸凹があったりや他のライダーが居るしサポートカーがついてくれているので多少右に寄るのは構わないですが、最小限にした方が良いです。あんまり広がると危ないですからね。

・ライン取りは先頭のライダーの役目
もう少しライン取りが安定したほうが良いかなと思います。ライン取りは先頭の選手だけが決めることが出来るので、先頭の選手がしっかり判断してラインを決めましょう。

先頭に居るライダーは前方に凸凹があったら早目にラインを変えて出来るだけ後続のライダーが急にラインを変えなくて良いようにした方が良いです。

急ハンドルは危険なだけでなく、後続のライダーに風を当ててしまう上にペダリングを乱すので先頭のライダーは余裕をもったハンドリングをしてあげることが大切です。

・基本的なライン取り
基本的に路側帯近くにある水色の矢印(サイクリストレーン?)の右端を踏むぐらいを基準にしてコーナー以外は+/-50cmぐらいの範囲のゆらぎで良いかと思います。(路面状況にもよる)

凸凹は推進力を殺してしまうので出来るだけスムーズな路面を選ぶのは大切なテクニックです。

・4番手の離脱について
2本目で新谷さんが30秒ほど引いて離脱したのは良い戦術ですね。1本目のように長くついているのはトレーニングとしては良いのですが、本番ではチーム全体のスピードを上げてはくれないですから。

映像を見た限りなので断言できないですが、もしかしたらあと1ターン粘ってから離脱でも良かったかな?とも思います。(その分、今回30秒引いて切れたのが、25秒になるかもしれないですが、1ターン増える分15秒+25秒=40秒になるので)

本番では常に他のライダーの調子を見ながら、余裕のあるライダーは一番苦しそうなライダーを少しでも遠くまで運ぶことも考えたほうが良いです。(基本は自分のことに集中ですが、余裕があれば)

自身に余裕があると感じたら緩斜面の下りは特に積極的に引いたほうが良いです。
緩斜面の下りは先頭は足を使いますが、後続のライダーは苦もなくついていけるからです。

4人全員が「あうん」の呼吸で先頭交代し緩斜面の下りは一番強いライダーに順番が来るようにできるようになればパーフェクトでしょう。
——
最初に書いたように今の時点でもかなり完璧です。

あとは美山で勝ちを狙いに行き、その反省点を活かして本番に臨みましょう!

私の感覚でかなり手応えを感じています。

あと10日頑張って行きましょう!



・データ


10分の最後の部分での新谷さんの30秒引きは403Wでひいていて、その間向井田さんは213W, 木田さん286W, 福原さん212Wで休めているので、これはチームとしてメリットが大きいですね。

第一に考えないといけないのは「チームで一番速く走れる方法」ですから戦術として正しいと思います。

https://analyze.dcrainmaker.com/#/public/c61b86ab-55f7-4e98-62e4-6e87890d7653