@新幹線

31 20km サイクリング
1 30km 江文

うまくいかんなあ

白馬からいい知らせが聞こえてこなかったのが残念でならない。
今年度漠然と感じていたことがあって、これはあかんやろと感じつつもまあこいつらがこいつらなりに考えた結果だろうつって放置していたのだが、やっぱりこの結果を受けて放置するわけにはいかないなとあらためて感じたので、少しだけ書かせてください。この数か月感じていたことは以下の三つ。

1自分の実力を高く見積もりすぎ、レースを軽く考えすぎ(ナメすぎ)。
2コスト意識がなさすぎ、高い機材に頼りすぎ。
3覇気というかなんというか、そういうものをほとんど感じなかった。

1どう考えてもお話にならない強さなのにパワーの絶対値が高いとか僕は今もう結構強いですよとか、よくわからない自己評価を耳にすることが多かった。自信を持つことは大切であるのは間違いないが、自分の能力を正しく評価しないと正しい努力ができないし正しい戦略を練ることもできない。
 自転車競技において自分の能力、特に出力を正しく評価するということはそんなに難しいことではない。出力に関しては峠のタイムというほとんど絶対的な基準があるではないか。太古の昔より受け継がれているN基準(花背19分:インカレ13位)やK基準(花背18分?:インカレ優勝)等があるし、近年S基準(花背19分45秒:インカレ出場どまり)が追加された。まあ花背が速いだけではペースアップに対する能力は測れないものの、おおざっぱな基準にはなるだろう。かつてよりも機材も道の舗装ともによくなっているわけだから、花背20分前後で走りきらんことにはインカレのスタートラインすら踏めない、ということは想像がつくだろう。
 今年いろんな後輩に、「最近どれくらいつよいの?」って聞いたが、誰一人としてタイムで返してこなかった。ただ、「結構強いですよ」とだけ。「じゃあタイムは?」「最近測ってないです。」みんなこんな調子だ。根拠がない自信だけが積み重なっている。
 また、ある程度の頻度でタイムトライアルすると疲れているかを判断することができる(練習しているにもかかわらずベストタイムから5%も遅くなっていったら、それは疲れているためと判断して間違いない)。話はそれたが、タイムトライアル等のツールを利用し、自分の状態をもっと客観的に評価すべきなのは疑う余地がない。

 加えて、レースを軽くみすぎある。シーズンの前半にあったが、調子が悪いから休むとか自転車持ってないから休ませるとか、結構頭おかしいと思う。レースにどれくらい多くの人がかかわっているかわかっているのか?お前らよりはるかに忙しい社会人の学連の方々が、ほとんどボランティアで、長い長い時間をかけて準備をかけてくれているということに、どれくらい意識を割いたのであろうか?レースが開催されなければそもそも勝ちも負けもないわけで、もっとそのことに感謝すべきだし、敬意を払うべきだ。
 
2自転車ってお金をかけようと思えば際限なくかけられますが、かけたらかけた分速くなるわけではない。むしろ我々貧乏人の場合かければかけるほど遅くなることもあり得る。
 時間とお金は等価だ。我々底辺の時給を千円としたら、20万円のホイールを買うために200時間を消費する。200時間あれば6000キロ分練習できる。6000キロというと2か月死ぬ気で練習したときの練習量に匹敵する。それだけ練習したらいったいどれくらい強くなれるのだろう?
 一方で、20万のホイールを使うことで、30万のフレームを買ったことで、いったい何秒タイムが縮むのだろう?もうすでに人類としての限界に達しつつある人は、そういうものを買ったほうがいい。それ以上の身体能力の向上はそれほど望めないからだ。ところで、うちの部員に人類の限界に達した人は何人いるのだろう?
 自転車のパーツは趣味性の高いものだから、買いたいという欲求もわかる。というか私もよく高いパーツを使いたがるところがあるのであまりでかい口は叩けないが…。いずれにせよ、うちの部員の買い物を見るに、もっと少しの差を埋めたいから買う!強くなりたいから買う!という意識より、カッコよくい自転車に乗りたい、ラクして早くなりたいという意識が透けて見える気がする。今一度、自分の買い物を振り返ってみてほしい。その買い物で、いったい何時間の練習時間を失ったんだ?(俺も例外ではない笑)

3どうしようもないくらい覇気が足りない
 弱いのは練習の量か強度か回復が足りないせいである。多くの部員の場合は、練習の量も強度も足りていないと思う。いろいろ御託を並べたが、ようは練習をしていないから弱いのだ。
 練習日誌見る限り、月に1500キロ乗ってればいい方ってやっぱ少ないと思う。多くは1000キロも載っていないだろうし。本気で強くなろうと思って練習をしていれば月1500なんて目標にもならない目標だろう。時間的制約のある4回生ならしょうがないが、1〜3回生でそれは、ちょっと少なすぎるといわざるを得ない。
 また、一緒に練習したりしても、余力を残した状態でちぎれるやつの多いこと。勝負している以上、ちぎれるのはしょうがない。でも、たまにはすべてを絞り出して千切れて欲しい(毎回それだと鍛えたい能力が鍛えられない可能性もあるので)。たぶんレースでも同じことをやっているんだろうと思われる。一回一回の練習で余力を残すから、レースでも余力を残して千切れて、何周回も一人でくるくる回ってられるのではないか?千切れた後も頑張ります!っていうのは美談のように感じられるが、むしろ逆で、わざわざレースに出てまで最後まで追い込まず、これくらいでいいやって適当に走っている根性なしだということだ。レースでも練習でもいいから一度、千切れる瞬間ぶっ倒れるくらいの覚悟で追い込んでみてほしい。